東京でカラヴァッジョ 日記

Kと申します。ブログ17年目です。西洋美術、特にイタリアのルネッサンス・バロック美術に関心を持っています。2025年5月5日、goo blogから引越してきました。

フランス印象派の陶磁器1866-1886(パナソニック汐留ミュージアム)

フランス印象派の陶磁器1866-1886
ジャポニスムの成熟
2014年4月5日~6月22日
パナソニック汐留ミュージアム


 2008年に東博で開催された「フランスが夢見た日本-陶器に写した北斎、広重」 展。
 本展は、それと同じような展覧会なのかと思っていたが、ちょっと違った。

 東博の展覧会は、北斎や広重などの浮世絵の題材をもととして作られた「ジャポニズムの陶磁器」に焦点をあてたもの。
 展示作品は、浮世絵感が満載。

 本展は、第1章こそ「ジャポニズムの陶磁器」だが、基本は、それ以降の展開である「印象派の陶磁器」に重きが置かれる。
 展示作品は、西洋の濃い味。印象派、というか、バルビゾン派風味。

 本展には、3か所撮影可能なコーナーがあったので、その写真も掲載。


第1章 テーブルウエアの大革命-フェリックス・ブラックモンの≪ルソー≫シリーズとジュール・ヴィエイヤール工房

 フェリックス・ブラックモンは、第1回印象派展の出品画家で銅版画家。
 1866年、パリの食器製造販売業者であるフランソワ=ウジェーヌ・ルソーの依頼により、≪北斎漫画≫などのモチーフをもとに図案を描く。
 これが、≪ルソー≫シリーズ。大人気を博し、1930年代まで制作されるロング・セラーとなったという。

 本章では、この≪ルソー≫シリーズ(東博の展覧会でも2本柱の1本。もう一つの柱はセルヴィス・ランベール)と、もう一つ、ジュール・ヴィエイヤール工房の≪北斎漫画≫モチーフ作品が並ぶ(こちらは、1878年から1895年まで制作された模様)。

【≪ルソー≫シリーズ 4人用カジュアルセッティング】



第2章 アビランド社の硬質磁器における革命-オートゥイユ工房のデザイン

 米国人アビラントが仏・リモージュに移住し、磁器工場を設立。
 ブラックモンと出会い、彼を芸術監督として雇い入れる。
 彼の発案による多色石版術装飾を磁器に応用、コスト削減と斬新なデザインの開発に成功する。

【≪海草≫シリーズ 6人用のティータイムセッティング】


【≪パリの花≫シリーズ 8人用のフォーマルセッティング】



第3章 ファイアンス陶器から「印象派の陶磁器」テラコッタ

 西洋が濃厚な章。
 バルビゾン派の絵画様式を取り入れたという、風景画陶磁器が多く並ぶ。
 「バルボティーヌ」という、テラコッタの上から泥しょうをかけ、まるで画家がキャンヴァスに描くように絵付けを施すという技法で制作しているとのこと。


第4章 シャプレの挑戦
1)拓器-新しい素材へのアプローチ
2)チャイニーズ・レッド-名陶工エルネスト・シャプレ


参考作品として、モネ、シスレールノワール等の印象派絵画も展示。